2017.09.25

パブリックスペースのポテンシャル

広大な緑地が持つ賑わい創出の可能性

先日品川シーズンテラスにて開催された「品川アウトドアオフィス2017」では、その広大な敷地と自然を感じられるアウトドアスペースにて会議や作業ができるワークスペースに多くのワーカーから好評を頂きました。ランチタイムにはフリーアドレスを利用するなど、憩いの場としても利用頂き、広大な敷地が持つ賑わい創出の可能性を大いに感じるイベントとなりました。今回は民地の活用でしたが、憩いの場、賑わいの場づくりとして可能性を秘めているパブリックスペースの1つとして公園があります。

今回は、私の第二の故郷であるイギリスの公園をご紹介していきます。

イギリスの公園の活用方法

イギリスには王立公園が8つあり、Hyde park(ハイド・パーク)は1.4キロ平方メートルの敷地をもつ中心部で一番大きな公園になります。ロンドンの中心街から歩いていくことができる、非常にアクセスのよいところに池や水遊びができる噴水(水路)、ジョギングコースなどがあるこの公園は、週末になるとたくさんの人で賑わいます。サッカーをする人、水遊びをする人、読書をする人、お昼寝をする人などそれぞれ思い思いの時間を過ごしている光景はまさに理想の公園の活用法であり、ロンドン市民にとって欠かせない憩いの場になっています。

https://www.royalparks.org.uk/parks/hyde-park

+αで生まれる愛着

賑わいの場、憩いの場としてポテンシャルのある公園には、思い出ができるほど愛着が芽生えます。ですが、イギリスの公園には+αで日本にはない珍しいものがあります。

それは「ベンチ」。木製の3人掛けできるタイプですが、ただのベンチではありません。このベンチの背もたれに「名前」「存命期間」「職業」などが彫られたプレートが埋め込んであるのです(memorial seatと呼びます)。実は、イギリスでは故人が生前よく立ち寄った場所などに遺族がベンチを寄付するという行為がとてもポピュラーで、ハイド・パーク内も遺族の人たちが寄付したものと思わるベンチがたくさん並んでいるのです。公園に遊びに来た利用者も使用でき、かつ遺族にとっては思い出深い場所になる、とても素敵なアイディアだと思いました。

現在日本の公園は憩いの場どころか、「ボール遊び禁止!」「大きな声禁止!」など、禁止事項がズラーっと羅列されている看板が立ち、本来の公園の存在意義を見出せなくなっています。賑わいの創出のポテンシャルを持っている公園をどのように活用し、どのような付加価値を見出していくかが、今後の街づくりのキーになりそうですね。

https://www.royalparks.org.uk/parks/hyde-park