2017.09.14

エリマネの新たな活動と「財源」を考える、全国エリアマネジメントシンポジウム

日時:2017年9月6日(水)よみうりホールにて開催された、全国エリアマネジメントネットワークシンポジウムに参加してきました。

「エリアマネジメントの新たな活動と財源を考える」をテーマとし、内容としては、新しく始動したエリマネ団体や企業の紹介、財源についてのディスカッションでした。
エリアマネジメントを行う上で欠かせない《財源》をいかに作り出していくか、財源を生み出す仕組みや方法などにも注目が集まります。

BID制度に注目が集まる

そもそもBIDとは

Business Improvement District 主に商業・業務地において、指定された地域内から行政が賦課金を徴収し、そのBID運営組織がその賦課金を活用してその地域内のエリアマネジメント活動を行う制度。(参照:「かえよう東京: 世界に比類のない国際新都心の形成」P155 より)

このBID は、1960~カナダで誕生し、80 年代からアメリカなど、各国にも次々と導入され始めた、国際的にも普及している制度のことです。日本でも大阪で導入されており、大阪では現状の制度や仕組みをうまく利用し、大阪版BIDとして活用されています。

各登壇者のポイントを紹介

アメリカにおけるエリアマネジメントの30年 ~BIDの成長と進化~

◎デイビッド ダウニー氏《IDA(国際ダウンタウンアソシエーション)》

ポイント:アメリカのBIDでは、現在パブリックスペースによるエリア再生が注目されており、手法化、賑やかしが行われています。日本のような、エリアを『管理』していくのではなく、エリアを『事業』として戦略的にマネジメントをし、より収益性の高い事業として展開しています。

◎大阪都心戦略としてのエリアマネジメント

◎川田均氏《大阪市都市計画局》

ポイント:大阪版BIDは現状の方や制度を利用し、エリアマネジメント活動を行っています。現在は活動実績を増やし、制度強化に向けた取り組みを行っています。大阪市内で誕生したエリマネ団体のつながりを強化し、今後は点と点を繋げて面として大阪市エリアのブランディング展開していくという動きに注目です。

参考:https://www.projectdesign.jp/201410/2020urban/001635.php

◎大丸有エリアマネジメント協会 15年の振り返りと今後、そして財源

◎藤井 宏章氏(NPO法人大丸有エリアマネジメント協会)

ポイント:財源の収支では、オープンカフェの椅子・机の毎日の出し入れで年間1,000万円負担していますが、収入は広告収入、イベント毎の協賛金や参加費徴収を行うなど財源確保をしています。オープンスペースの実験など、様々な取り組みにもチャレンジしています。

参考:http://www.ligare.jp/effort/

◎Kyassen commons design これからの大船渡のまちづくりについて

◎臂(ひじ) 徹氏(㈱キャッセン大船渡)

ポイント:岩手県大船渡市のJR大船渡駅周辺で津波復興拠点整備事業区域の中で整備される商業エリアにあるキャッセン大船渡ですが、2017年4月に拠点がオープンしたばかりのエリアマネジメント事例です。8区分の街区を借地とし、定期的な収入を得ながら、商店街などの商業も行って財源を確保しています。

参考:http://kyassen.co.jp/

 

◎BON JONO みんなの未来区 一般社団法人 城野ひとまちネット

◎柴田 建 氏(九州大学大学院人間環境学研究院)

・ポイント:一般公募により名前が決定したBON JONOは複数の事業者による住宅型タウンマネジメントです。会費1,700円を全戸から徴収・運営しており、ベッドタウンからシェアタウンを目指し、オープンな住宅街になるように、住民同士以外への情報発信等も力を入れています。
http://www.bon-jono.com/

●●それぞれが抱える課題・悩み、それに対する突破方法について●●

◎大丸有
・オープンスペースの広告収入は制度上難しい。社会に還元することを目的としていると理解してもらう必要があり、使用用途の規制緩和が必要。

 

◎BON JONO
・全戸から徴収しているので住民からの意見のヒアリングなども行うが利用できる財源ではない。イベント毎の参加費でまかなうなどミニマムで回している仕組みを考えている。

 

◎キャッセン
・定期借地なので継続的に収入があるが、人口が少ないため、継続的な収入のためにも毎年魅力のあることを実施する必要がある。

これからのエリア活用にご注目!

公共空間では様々取り組みや実験を行っています。以前ミズベリングのイベントにも参加したように水辺活用に力を入れている動きや、水辺活用を面白がる会などが存在します。あるいは、ソトノバのようなパブリックスペースを活用したまちの取り組みなど、様々な取り組みに熱が入ります。もちろんまちづくりの関係者以外が盛り上がりをみせることでたくさんの実績が積み重なり、まちにもっともっと賑わいを見せることができるのだと思います。都市にはまだまだ未活用の空間が存在します。ぜひQUOLと一緒にまちのにぎわいを考えていきませんか。

(五月女)

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